図書室
夏休みの宿題の読書感想文のために本を借りに行ったルキアがまだ戻らないので
図書室に迎えに行く。
俺がシェークスピアを尊敬している話を この間熱心に聞いてきたのでもしやと思い
そのエリアに行くと・・・・・・・・。
「一護、丁度良いところに来た! 本をしまってくれ!」
ぎりぎり、爪先立ちして 高い位置の分厚い全集の内の一冊の本を取ろうとして、
滑りの悪い装丁の本だったのか、
またはぎゅうぎゅうに詰め込まれていた所為なのかわからないが、
取ろうとした本の周りの2,3冊が一気に頭上に倒れ落ちてきそうに
なっているのを両手で支えて動きの取れないルキアが居た。
「ルキア! あっぶねえな。
何やってるんだよ!? 大丈夫か?」
俺は慌てて落ちそうになっている本を元に戻そうと駆け寄る。
ルキアの背後に回り ルキアの手ごと本を押さえる。
その途端にアイツの髪から甘いルキアの香りがして その触れた手が
アイツの肩の触れた胸元が 突然 熱を帯びて 俺を意識させてくる。
ーーー やべ・・・・。
倒れかかった本をルキアの手ごと押さえたまま動かない俺を 不審に思ったのだろう、
肩越しにルキアが振り返って俺を見上げる。
驚いたように、不思議そうに俺を見上げる大きな瞳に吸い込まれるように顔を寄せて
無防備なルキアに素早く口付けた。
「///// な、いち・・・・・・・ !!!」
俺の行動に慌てたルキアが 口を押さえて 突然 バランスを崩して倒れこんだ。
本にかかった指先をそのままに倒れたため その本にほぼ全体重がかかる。
咄嗟に倒れていくルキアを助けることに動いて、そこまでの重さを支えるように
押さえてなかった俺の手を本がすり抜ける。
「!! あぶね」
!!ドサドサッ ガッ バサッ
中腰でルキアを蔽うように抱きしめる俺の頭と背中を分厚い本が降ってきた。
突然の一護の行動に驚いた私は 爪先立ちの限界もあって身体の均衡を保てなくなると
私を蔽うように一護が支えてくる。
目の前に慌てた一護の顔が映ったと思った次の瞬間 頭は一護の腕に支えられて、
身体ごと胸の中にすっぽりと力強く抱かれていた。
一護の身体ごしに本の当たる衝撃が 音とともに伝わってくる。
「ルキア、大丈夫か?」
ふんわりと ゆっくり私を座らせると 私を包んでいた一護の両手が緩み、
軽く顔を歪めた一護が 心配そうに私の顔を覗き込んでくる。
「あぁ・・・・、私はな。」
私の言葉に一護が安心したように一瞬微笑むが、次の瞬間には頭を片手で
押さえて顔を歪めた。
「そっか。 −−−いってぇ〜・・・・」
「一護、大丈・・・ !!!」
気付けば、 私は一護の膝の上に座っていた。
慌てて立ち上がろうとしたが、一護の片手がまだ私の腰に廻っているため
体勢的に不可能だった。
私は 先ほどの一護のした事を思い出し、さらにこの近い距離感に 顔が 身体が
熱くなった。
「たわけ、一護! 放せ!!」
冷静ではいられない、多分赤い顔をしている私を見て 一護はイタズラっぽい
少し意地の悪い笑顔を浮かべた。
「てめ、助けてやったのにそういう口を聞くのかよ?!」
腕を緩めるどころか両手でぎゅっと私を逃げられぬ様にすると、
耳元にそう囁いてくる。
私は慌てて囁かれた耳を押さえる。
くすぐったかったからだ!!
「一護、貴ーー」
抗議しようとしたが、 一護が至近距離で
「ここ図書室。」
そう言われて 口を噤む。
だが、相変わらず鼻同士がくっつきそうなくらい一護の顔が近い。
挿絵
「角が当たってけっこう痛かった。」
ぼそりと言う。
ーー 自業自得ではないか!! だいたい貴様が余計な・・
脳内では 抗議の言葉が声高に言えているのに・・・・・。
私の身体に回った一護の腕が強くなり、片手が私の頭を押さえるように
添えられると、私は・・・・・・
次に起こる事を予想して、無駄な抵抗を諦める。
恥ずかしさに堪らず瞳を閉じる。
あれだけ派手な音させても 誰も飛んで来ない図書室。
俺達以外 居ない。
そう思っていた俺は 後からそんなことはなかったのだと知る。
ーー 水色、お前はそういうやつだったよ・・・ llllllorz
どきどきしながら、悪戯っぽく笑ってせまる
(少し余裕な)一護が
今、私の中で マイ萌ブームvvvv
一護の尊敬する人物が『ウィリアム・シェイクスピア』って
唐突な設定を
(久保帯人先生いつか理由も教えていただけないでしょうか?)
ウィキで知って なぜかこんなところへ妄想が
お付き合いありがとうございました。
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